急性期脳梗塞患者に対するエリスロポエチン投与後のマルチプル・バーホール手術の効果:韓国NIMBUS研究

公開日:

2022年9月20日  

最終更新日:

2022年11月7日

【背景】

モヤモヤ病などの慢性進行性脳虚血に対するマルチプル・バーホール手術(MBH)は比較的安全な手技として,その有用性が報告されてはいるが(文献1,2,3),動脈硬化性疾患による急性期脳虚血においては,虚血側脳へのMBHの効果は不十分である.韓国亜洲大学校のチームは,動脈硬化性病変による脳梗塞発症2週間以内で,灌流障害ステージがIIかIII(文献4),経硬膜的な側副血行がない42例を対象に,虚血側脳へのMBH実施前のエリスロポエチン(EPO)投与の効果に関するRCTを行った.21例はMBHのみを受け,21例は33,000単位のEPOを経静脈的に3日間投与された後にMBHを受けた.