公開日:
2022年9月22日最終更新日:
2022年11月7日【背景】
側頭葉てんかんの手術において,術中脳波所見に基づいて,切除を追加して行けば,てんかん消失率は高まることが予想されるが,摘出範囲が拡がると,術後の記憶機能障害が強くなる可能性がある.順天堂大学のSuganoらは,術中脳波による切除範囲の決定が術後記憶機能とてんかんコントロールに与える影響を検討した.対象は,海馬硬化による側頭葉てんかんの82例.第一段階として,全例で経シルビウス裂的な選択的海馬扁桃体切除が行われた(SA群40例).続いて脳表電極で側頭葉外側面から視覚的なてんかん性放電が認められた場合は,前部側頭葉切除を行った(ATL群42例).術後の記憶機能は中央値1年後に評価した.
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