公開日:
2022年11月21日最終更新日:
2023年1月24日【背景】
大きな小脳橋角部髄膜腫は脳神経,小脳・脳幹,動・静脈の重要構造に囲まれており,その安全な摘出は困難なことが多い.こうした小脳橋角部髄膜腫に対して,エクス-マルセイユ大学脳外科は,全摘出にこだわらず,非全摘出例に対する比較的早期のガンマナイフ治療や定期的な経過観察を組み合わせた治療戦略を採用してきた.本稿は,2003年以降に手術した連続50例(女性92%,平均56歳,平均径35 mm)の治療と追跡結果の解析である.症状は,蝸牛・前庭神経症状82%,一側聴力喪失64%,頭痛34%,小脳失調18%,顔面知覚障害22%,顔面筋力低下12%,顔面けいれん10%などであった.92%で後頭下開頭が採用された.
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