小児のtectal glioma(中脳視蓋神経膠腫)の臨床像と治療:335例のメタアナリシス

公開日:

2023年1月17日  

最終更新日:

2023年2月14日

【背景】

Tectal gliomaは主として小児の中脳蓋に発生する稀な腫瘍であり,その適切な治療法に関しては高いレベルのエビデンスはない.本稿は小児のtectal gliomaの臨床像,治療,転帰についての過去最大のシステマティックレビューである.対象は2000年以降に発表された14報告355例(0~20歳).報告毎の症例数は6~44例.臨床症状としての眼に関する異常(注視麻痺,乳頭浮腫,複視,視野障害)は,報告毎で13.6~88.9%とばらつき,全体としては129例(36.3%)で認められた.MRIにおける造影効果は,報告毎で0~77.8%とばらつき,全体としては78例(22.0%)で認められた.