活性化第X因子阻害薬服用者は慢性硬膜下血腫に対する中硬膜動脈塞栓術後の再発が多い

公開日:

2023年1月18日  

最終更新日:

2023年3月7日

【背景】

慢性硬膜下血腫では,血腫被膜の新生血管からの微小出血が血腫増大の原因である.最近,再発を繰り返す慢性硬膜下血腫に対して,あるいは初発の慢性硬膜下血腫に対して,新生血管の栄養動脈である中硬膜動脈の塞栓術が行われている.その有効性は,多施設登録研究,システマティックレビューなどを通して徐々に明らかになっている(文献1-4).しかし,中硬膜動脈塞栓術後に再手術を必要とする症例も稀ではない.本研究は,米国の全支払者医療費データベースであるMarinerを用いて,慢性硬膜下血腫に対する中硬膜動脈塞栓術後5年以内の再発に対する手術を要した頻度とその要因をロジスティック回帰モデルを用いて解析したものである.