頭蓋頚椎移行部動静脈瘻に対する顕微鏡下流出静脈遮断術は安全で有効:米国13施設の前向き登録研究

公開日:

2023年1月19日  

最終更新日:

2023年3月7日

【背景】

頭蓋頚椎移行部動静脈瘻に対する主な治療法としては血管内治療と顕微鏡下瘻閉塞術があるが,まだ優劣の決着は付いていない.本稿は,2006-2021年に米国13施設で実施された頭蓋頚椎移行部動静脈瘻に対する顕微鏡下瘻閉塞術の前向き登録研究である.対象は38例(中央値59.5歳).発症はくも膜下出血47.4%,脊髄症36.8%で,92.1%が静脈洞への還流のないCognardタイプ III-Vであった.84.2%では椎骨動脈V3-V4から分岐する硬膜枝が病変に血流を供給していた.5例は先行する血管内治療が失敗しており,他の33例は血管内からのアプローチが出来ないか危険であると判定された症例であった.