適応基準を遵守すれば,DOAC内服24時間以内の患者に対する経静脈的血栓溶解療法は出血リスクを高めない:国立循環器病研究センター

公開日:

2023年2月4日  

最終更新日:

2023年4月12日

【背景】

急性期脳梗塞に対する経静脈的血栓溶解(IVT)は今やスタンダードケアとなっているが,米国や欧州のガイドラインでは,出血リスクへの配慮からDOAC最終服用後48時間以内を適応外とすることが推奨されている(文献1,2).しかし,日本での投与量は0.6 mg/kgと少ないことから,独自の検討が必要である.国立循環器病研究センターのOkadaらは,自施設で過去10年間にIVTが実施された915症例(女性358例,年齢中央値76歳,NIHSS中央値10点)を後方視的に検討して,DOAC服用がIVT後の症候性頭蓋内出血発生に及ぼす影響を検討した.40例は発症前24時間以内にDOACを服用していた.