長期スタチン服用は脳内出血のリスクを下げる:2,164件の脳内出血を対象としたデンマーク南部の住民ベース研究

公開日:

2023年2月6日  

最終更新日:

2023年4月12日

【背景】

HMG-CoA還元酵素のスタチンは,虚血性脳卒中や他の心血管イベントの再発を抑制することが知られており,その使用は増加している.一方で,脳卒中の既往を有する患者におけるスタチン投与が脳出血を増やすのではないかとの危惧もあり(文献1,2,3),結論は得られていない(文献4,5).本稿はデンマーク南部地域(120万人)を対象に実施された住民ベース・ケースコントロール研究である.対象は55歳以上で2009年以降の10年間に初回脳内出血と診断された脳葉型脳出血患者989人と非脳葉型脳出血患者1,175人.対象患者群と性・年齢をマッチさせた39,500人と46,755人をコントロールとした.