前頭蓋底髄膜腫の1/3を占めるGAB1陽性腫瘍は再発しやすい

公開日:

2023年3月6日  

最終更新日:

2023年4月12日

【背景】

GAB1蛋白質は受容体チロシンキナーゼと結合して,各種サイトカインや増殖因子が誘導するシグナル伝達の役割を果たしている.仏モンペリエ大学脳外科などのチームは,前頭蓋底髄膜腫におけるGAB1の発現の意義を検討した.対象は2005年以降に手術した前頭蓋底髄膜腫148例(女性86例,平均52歳).発生部位は嗅窩45%,蝶形骨17%,前床突起15%など.WHOグレード1は84%,2は16%であった.
35%がGAB1免疫染色陽性と判定された.GAB1陽性髄膜腫の多くはmeningothelialタイプで(87%,p=.005),嗅窩部に多かった(64%,p=.01).