優位半球の膠芽腫でも造影部分周囲のFLAIR高信号領域をできるだけ除去することが予後を改善させる:マイアミ大学の102例

公開日:

2023年3月6日  

最終更新日:

2023年4月12日

【背景】

低悪性度の神経膠腫ではFLAIR高信号部分を超える超最大(supramaximal)摘出術が,膠芽腫でも非優位半球のものでは造影部分を超える超最大摘出術が,予後を改善させることは既に報告されている.それでは優位半球の膠芽腫ではどうか? マイアミ大学脳外科は自験の左大脳半球のエロクエント・エリア内あるいは近傍に存在する初発膠芽腫102例(平均61歳,男性57例,KPS中央値80)を基にこの点を検討した.全例で術前画像や術中MEPによる脳機能マッピングが行われた.手術後,全例がStuppレジメに基づく放射線化学療法を受けた.超最大摘出術の選択は臨床,画像所見を基にした上級術者の総合的な判断によった.