先天性頚椎癒合症では隣接椎間の変性を伴う

公開日:

2023年4月12日  

最終更新日:

2023年7月11日

【背景】

椎体固定手術後に隣接椎間の変性が起きやすいこと(文献1),その結果として隣接椎間の手術が多いことは良く知られているところである(文献2,3).では先天性の頚椎椎体癒合ではどうか.本稿はハーバード大学関連のマス・ジェネラル・ブリガム病院システムの患者登録のデータベースから,手術後やKlippel-Feil症候群でない単一椎間レベルの頚椎先天性癒合を有する96例(平均51歳)を対象とし,年齢をマッチさせた80例を対照として抽出して比較したものである.全体で995個の頚椎の椎間可動部を変形性椎間板症スコアと変形性椎間関節症スコア(いずれも0~4の5段階で4が最重症)(文献4,5)を用いて評価した.