内頚動脈狭窄症への血流再建手術が認知機能とデフォルトモードネットワークに及ぼす影響:神戸大学の27例

公開日:

2023年4月12日  

最終更新日:

2023年7月11日

【背景】

内頚動脈狭窄は虚血性脳卒中とともに認知機能低下をもたらす(文献1).内頚動脈血流再建術(CEA,CAS)が,虚血性脳卒中予防に有用なことは周知であるが,認知機能への影響については議論の余地がある(文献2-4).神戸大学脳外科のチームは,内頚動脈血流再建術が認知機能に及ぼす影響を明らかにするため,内頚動脈狭窄症27例を対象に,手術前後で,認知機能検査(MMSE,FAB,MoCA)を行い,さらにデフォルトモードネットワーク(DMN)に焦点を当てた脳機能結合(FC)を安静時機能的MRI(rs-fMRI)で解析した.術前,11例が認知機能正常,16例が認知機能障害(MoCA <26)と判定された.