公開日:
2023年5月1日最終更新日:
2023年7月11日【背景】
慢性硬膜下血腫は,ありふれた疾患であるが,手術後の合併症は稀ではない.本稿は慢性硬膜下血腫術後の早期離床が術後合併症の発生に与える影響に関するRCTである.対象はポルトガル・サンアントニオ大学で穿頭洗浄+硬膜下ドレーン留置が予定された208例で,無作為に早期離床群と安静臥床群に一対一で割り付けされた.早期離床群では,手術後12時間以内に30度以上の頭部挙上,そして座位,立位,歩行と進んだ.移動時中はドレーンを閉鎖し,主として睡眠時に最低8時間ドレーンを開放した.安静臥床群では,手術後48時間は頭部挙上を30度以内に制限し,その間はドレーンを開放した.平均年齢は77.4歳で2群間で差はなかった.
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