超柔軟細径血管内電極はブレイン・マシン・インターフェースの新たな武器になるか:サイエンス

公開日:

2023年8月21日  

最終更新日:

2023年9月13日

【背景】

現段階では,精度の高いブレイン・マシン・インターフェース(BMI)や,てんかんを含む脳疾患の詳細な病態解明には,深部電極などの侵襲的手法が必要で(文献1-3),これには相応のリスクが伴う(文献4).ヒトにおける内頚動脈経由での脳主幹動脈への脳波電極留置や(文献5),羊における内頚静脈-上矢状静脈洞経由での脳表静脈内電極留置の報告があるが(文献6),電極の径と硬さの故に,脳の大部分の領域へのアクセスは制限されている.スタンフォード大学化学工学部などのチームは内径100 μm以下の小動脈内に留置可能な超柔軟の微小血管内(MEV)脳波電極プローブを作成し,ラットを用いた動物実験を行った.