小型の前庭神経鞘腫にはアップフロント・ガンマナイフか経過観察か:ノルウェイのRCT(V-REX試験)

公開日:

2023年9月12日  

最終更新日:

2023年10月18日

【背景】

小型の前庭神経鞘腫に対してはアップフロントRS(手術的照射)が良いのか,まずは経過観察するのが良いのか.本V-REX試験はノルウェイで行われたRCTである.対象は2014年からの約3年間に新規に発見された腫瘍径2 cm以下の一側性前庭神経鞘腫100例.50例がアップフロントRSに,50例が経過観察に無作為割り付けされた.RSにはガンマナイフが使用され,辺縁線量12 Gyであった.経過観察期間は4年間で,その間に年に1回のMRIが実施された.経過観察中,アップフロントRS群では2%で再度のRSが,4%で摘出術が必要になり,経過観察群では42%で腫瘍増大に対するRSが,2%で摘出術が必要になった.