公開日:
2023年10月18日最終更新日:
2023年11月28日【背景】
脳アミロイド血管症(CAA)は,特発性脳出血(以下脳出血)の原因の約20%を占めると報告されている(文献1).最近,CAAがプリオン病のように伝染性を有し,ヒトからヒトへ伝染する可能性が指摘されている(文献2,3).
本研究はスウェーデンで1970年以降に輸血を受けた約76万人とデンマークで1980年以降に輸血を受けた約33万人の受血者(患者)とその供血者(ドナー)を対象に,輸血後180日目以降の脳出血の発症を調査し,輸血が脳出血に与えるリスクを検討したものである.追跡期間中央値は5.8年と6.1年.両国民ともに受血患者のうち受血後の脳出血の発生頻度は1.1/1,000人・年であった.
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