慢性硬膜下血腫の再発予防に白朮五苓散と白朮柴苓湯が効く:114例のRCT

公開日:

2023年11月6日  

最終更新日:

2024年3月4日

【背景】

慢性硬膜下血腫に対する穿頭手術後の再発は稀ではない.日本では漢方薬の五苓散が再発予防目的で用いられることが多いが(文献1,2,3,4),質の高いエビデンスに乏しい.本研究は,慢性硬膜下血腫に対する穿頭手術後の114例を対象としたRCTである.対象症例を(従来の研究で用いられた蒼朮五苓散ではなく)白朮五苓散6 g/日を3ヵ月間服用(G群39例),白朮柴苓湯8.1 g/日を3ヵ月間服用(S群37例),漢方薬非服用(N群38例)の3群に無作為に割り付けた.
3群間で,年齢,性,原因,抗血栓薬服用状況,併存疾患,CT上の血腫タイプ,血腫体積,術前mRSといった背景因子に差はなかった.