膠芽腫の遺伝子背景と予後は皮質病変と傍脳室病変で異なる

公開日:

2023年11月27日  

最終更新日:

2024年3月4日

【背景】

膠芽腫造影病変の局在は,脳室下帯(SVZ)あるいは皮質(Ctx)に接するか否かで4群に分けられる(文献1).しかし,各群ごとの分子学的特徴は不明である.本稿は,遺伝子パネルを用いて膠芽腫造影病変の局在と分子学的特徴の関係を後方視的に検討したものである.対象はテント上造影病変を伴うIDH野生型膠芽腫124例.次世代シーケンスを用いてドライバー遺伝子48種における変異およびコピー数変化を解析した.局在はI 群(SVZ+,Ctx+)53例,II群(SVZ+,Ctx-)33例,III群(SVZ-,Ctx+)33例,IV群(SVZ-,Ctx-)5例.