末梢性前大脳動瘤には血管内治療か開頭手術か:パリ市内3大学の69例

公開日:

2023年12月25日  

最終更新日:

2024年3月4日

【背景】

A2より末梢の末梢性前大脳動脈瘤は全脳動脈瘤の4%を占める(文献1).この部位の動脈瘤は,脳主幹動脈の末梢に存在すること,母動脈が細いこと,動脈瘤が小さいこと,動脈瘤頚が母動脈と一体化していることが多いことなど,特有の問題を有している.パリ市内の3脳外科センターのチームは,2015年以降に治療した末梢性前大脳動脈瘤を後方視的に解析して,その臨床像を明らかにした.
対象は69例(平均56歳,女性72%)で,45%が破裂動脈瘤,発生部位はA2末梢:37.6%,A3:60.9%,A4:1.5%であった.動脈瘤径は平均4.8 mm.53例(76.8%)が血管内治療を,16例が開頭手術を受けた.