頭蓋内の脳室外神経細胞腫(EVN)の臨床像:10報告101例のプール解析

公開日:

2024年1月9日  

最終更新日:

2024年3月4日

【背景】

脳室外神経細胞腫(EVN)はWHO脳腫瘍の分類第4版(2007年)で登場した腫瘍概念で(文献1),主として大脳内に発生するグレード2の腫瘍である.側脳室の前方を主座とする中枢性神経細胞腫(central neurocytoma)に比較して,アグレッシブであることが報告されているが(文献2),詳細は明らかではない.メルボルン大学脳外科などのチームは,頭蓋内のEVNについての過去の10報告101例(男性53.9%,年齢中央値32歳)のメタアナリシスを行った.95.5%が天幕上で,59.6%がのう胞成分を有した.57.3%が肉眼的全摘出術を受け,51.4%で術後放射線照射が実施されていた.