発症後早期の非障害側脳への経頭蓋シータ・バースト連続磁気刺激は脳卒中後上肢麻痺の改善を促進する:59例のRCT

公開日:

2024年1月9日  

最終更新日:

2024年3月4日

【背景】

シーター・バースト刺激法(TBS)は50 Hzの3連発経頭蓋脳磁気刺激を5 Hz(脳波のシータ帯域に相当)で与える方法で,連続的TBS(cTBS)には大脳皮質機能を抑制する効果がある(文献1,2).一方,脳卒中患者では,非障害側(健常側)の脳活動の亢進によって,障害側への半球間抑制が亢進しているが,非障害側脳へのcTBSはこの半球間抑制を低下させることが報告されている(文献3).ユトレヒト大学のチームは,脳卒中発症後3週間以内の急性期上肢麻痺の患者59名(虚血性脳卒中50例,脳内出血9例)を対象に,非障害側一次運動野への40秒間cTBS刺激+1時間のリハビリテーション10日間の効果を検討した.