頭蓋内出血後の抗凝固薬の再開あるいは開始を何時にするか:13論文1,399例のレビュー

公開日:

2024年1月9日  

最終更新日:

2024年3月4日

【背景】

経口抗凝固薬服用中の患者が頭蓋内出血を起こして搬送されることは,脳卒中センターでは普通に経験されることである.では,急性期治療が終わった頭蓋内出血患者に対する抗凝固薬の再開(あるいは開始)をいつ行うべきかについては明確な基準はない.ペンシルベニア大学のNaamaniらは,この問題に関する過去の13報告のレビューを行った.全症例での元来の抗凝固薬投与の理由は心房細動(弁膜性あるいは非弁膜性),機械弁,人工弁,リウマチ性心疾患などであった.頭蓋内出血の種類は,脳内出血,脳室内出血,硬膜下出血などであったが,そのうち脳内出血症例は1,399例であった.