公開日:
2024年2月2日最終更新日:
2024年3月4日【背景】
びまん性正中神経膠腫(DMG)の大部分でヒストンH3遺伝子にK27M変異が認められる.DMGにはテモゾロミドは無効で放射線治療以外の有効な治療は確立しておらず,予後は極めて不良である(文献1,2,3).DMGではドパミン受容体DRD2が過剰発現しているが,ONC201はD2受容体拮抗薬で,腫瘍細胞をアポトーシスへ導く低分子化合物である(文献4,5).本研究は既に終了した2つのDMGに対する経口ONC201投与の第1相試験のデータを用いてその有効性を明らかにし,さらに腫瘍組織のRNAシーケンシングや培養細胞系を用いた解析を行い,同薬剤の抗腫瘍メカニズムを明らかにすることを目的とした.
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