公開日:
2024年2月26日最終更新日:
2024年5月13日【背景】
片側顔面けいれんの患者では,顔面神経の一枝を電気刺激した時に他の顔面神経分枝領域の筋電図反応が認められ,これを側方拡散反応(LSR)あるいはAMRと称する.このLSRを観測しながら神経血管減圧手術を行い,その消失をもって減圧の達成と判断する術中モニタリングは広く導入されている.本稿はMayoクリニックで過去約20年間に神経血管減圧術が実施され,術後に最低1年以上の経過観察が行われた片側顔面けいれん119例の長期手術成績と,全例で実施された術中LSRモニタリングの意義についての解析である.34%では10年間以上の追跡が行われた.神経減圧前のLSRは93%で認められ,80%は神経減圧に伴って消失した.
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