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2024年4月1日最終更新日:
2024年5月13日【背景】
前庭神経鞘腫が自然経過の中で縮小する可能性は3-14%と報告されている(文献1,2,3).
仏ソルボンヌ大学脳外科などのチームは,2019年に前庭神経鞘腫の自然縮小の予測因子として,MRI上の2つの画像所見(腫瘍縮小予測所見)を指摘している(文献1).一つは,腫瘍表面のスキャロッピング・サイン,もう一つは拡大した内耳道内の腫瘍成分を取り囲むような髄液の存在である.
本稿は,同じチームが,散発性(非NF)前庭神経鞘腫のうち自然経過が観察された512例を解析して,この2つの腫瘍縮小予測所見の意義を検討した.腫瘍体積が20%以上縮小か腫瘍径が2 mm以上縮小したものを腫瘍縮小と定義した.
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