特発性全般性てんかんを有する妊娠可能期女性に投与されていたバルプロ酸を他の薬剤に変更したらどうなるのか:426例の解析

公開日:

2024年4月18日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

バルプロ酸は全タイプの全般性てんかんに有効であることから,かつては特発性全般性てんかんの第1選択薬であった.しかし,妊娠中のバルプロ酸服用が新生児の先天奇形や神経心理学的障害を引き起こす可能性が指摘されて以来(文献1,2),妊娠可能期(妊孕期)女性ではバルプロ酸を他の抗けいれん剤に変更することが推奨されている(文献3,4).しかし他剤への変更に伴い,てんかんコントロールが困難となるリスクも指摘されている(文献5,6).
本研究は,特発性全般性てんかんに対して投与されていたバルプロ酸が他の薬剤に変更された妊孕期女性426例(イタリアの16施設)を対象に,変更後のけいれん再発率を検討したものである.