重症の脳内出血に対する外減圧単独手術は死亡を減らす:世界42センターでのRCT(SWITCH試験)

公開日:

2024年6月10日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

保存的治療と比較して,脳内出血に対する血腫除去術が予後を改善しないことは過去のRCTが証明している(文献1,2,3).では,血腫に手は出さずに外減圧だけ(減圧範囲 ≥12 cm,1-5ヵ月後に頭蓋形成)ならどうか.本研究は,スイスなど世界42ヵ所の脳卒中センターで実施された評価者盲検RCT(SWITCH試験)である.
対象は2014年以降の10年間に診断した天幕上脳深部(被殻,視床)に発生した脳内出血のうち重症(NIHSS:10-20,GCS:8-13,血腫量30-100 mL)の197例.年齢中央値61歳,血腫量中央値57mL.96例は外減圧術に,101例は保存的治療に無作為割り当てされた.