脳動脈瘤に対する血管内治療中の破裂の頻度,その対処,結果:関東地方14病院のEVT 3,269例の経験から

公開日:

2024年8月26日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

動脈瘤血管内治療中の破裂は壊滅的な合併症であるが,頻度が少ないため,その適切な対処方法や転帰については明らかになっていない.本研究は東京医科歯科大学病院など関東の14施設で,2013年以降の10年間に実施した脳動脈瘤に対する脳血管内治療3,269例(半数が破裂動脈瘤)の後方視研究である.全症例の2.3%(74例),破裂動脈瘤の3.36%(55/1,636),未破裂動脈瘤の1.16%(15/1,633)で術中破裂が認められた.術中破裂(穿通)の原因はコイルフィリング35.1%,コイルフレーミング31.1%,マイクロカテーテル16.2%,ガイドワイヤー5.4%,造影剤注入8.1%などであった.