症候性慢性硬膜下血腫に対する標準治療(手術あるいは保存的治療)+中硬膜動脈塞栓術は有用か:米国のRCT(STEM試験)

公開日:

2024年12月14日  

最終更新日:

2025年1月7日

【背景】

本STEM研究は,米国32センターで実施された症候性慢性硬膜下血腫に対する中硬膜動脈塞栓術のRCTである.対象は10 mm以上の厚みを有する症候性慢性硬膜下血腫310例.149例は中硬膜動脈塞栓術+標準治療(主治医の判断で手術か非手術的治療を実施)(塞栓群),161例は標準治療単独(対照群)にランダムに割り当てられた.塞栓術は,ランダム化後24時間以内に実施し,手術が選択された例では,手術前に行った.
実際には,塞栓群+非手術的標準治療は58例,塞栓術+手術的標準治療は91例,非手術的標準治療単独は63例,手術的標準治療単独は98例で実施された.塞栓には液状塞栓物質のSquid(Balt,USA)を用いた.