成長ホルモン産生下垂体腺腫に対するパシレオチドの効果を予測する組織学的な因子

公開日:

2016年11月27日  

最終更新日:

2017年5月11日

Factors predicting pasireotide responsiveness in somatotroph pituitary adenomas resistant to first-generation somatostatin analogues: an immunohistochemical study.

Author:

Iacovazzo D  et al.

Affiliation:

Endocrinology, Barts and The London School of Medicine, Queen Mary University of London, London, UK

⇒ PubMedで読む[PMID:26586796]

ジャーナル名:Eur J Endocrinol.
発行年月:2016 Feb
巻数:174(2)
開始ページ:241

【背景】

第2世代ソマトスタチン誘導体のパシレオチドの有効性に関わる組織学的な予測因子を求めるために,SSTR2a,SSTR3,SSTR5,AIP,Ki-67と腺腫のsubtype (densely or sparsely)検討した.対象は手術後に第1世代のソマトスタチン誘導体を使用した39例.11例はその後,パシレオチドを投与した.

【結論】

第1世代ソマトスタチン誘導体の効果はSSTR2a発現スコアに相関していた(p=0.04).パシレオチドの効果はSSTR5発現スコアに相関していた (p=0.02).SSTR3の発現スコアは両ソマトスタチン誘導体の効果と相関しなかった.第一世代ソマトスタチン誘導体の効果はAIP低発現腫瘍では低かったが,パシレオチではAIP蛋白低発現腫瘍とAIP蛋白の発現が保たれている腫瘍で効果に差がなかった.AIP蛋白低発現腫瘍ではSSTR2の発現は低かった(p=0.006). Sparsely granulated腫瘍ではdensely granulated腫瘍に比較してパシレオチドに対する反応性は良かった(p=0.04).

【評価】

SSTR5高発現腫瘍ではパシレオチドの効果が期待でき、AIP低発現腫瘍とsparsely granulated typeではパシレオチドによる利益があるかも知れないという結論である.
Sparsely granulated typeにおいてSSTR5が高発現するか否かについては更なる検討が必要であるが,免疫染色におけるSSTR5発現の客観的評価方法が定まっていないので,まずこれを整備する必要がある.

執筆者: 

有田和徳

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