プロラクチン産生下垂体腺腫に対するカベルゴリンをいつやめるか?:メタ解析の結果

公開日:

2016年12月18日  

最終更新日:

2017年5月10日

Current drug withdrawal strategy in prolactinoma patients treated with cabergoline: a systematic review and meta-analysis.

Author:

Jintao Hu  et al.

Affiliation:

Department of Neurosurgery, XinQiao Hospital, Third Military Medical University,Chongqing, People's Republic of China

⇒ PubMedで読む[PMID:25500765]

ジャーナル名:Pituitary.
発行年月:2015 Oct
巻数:18(5)
開始ページ:745

【背景】

プロラクチン産生下垂体腺腫に対するカベルゴリンの有用性については,疑いのないところとなっている.内服を続けている限り,ほぼ全例でプロラクチン値の正常化と腫瘍の制御が得られる.ではカベルゴリンは止められるのか,であるとしたらどのような条件下か.中国第三軍医大学のHuらのメタ解析の結果である.2014年までに発表されたカベルゴリン中止後の再発に関する記述がある論文を対象とした.

【結論】

ランダム効果メタ分析では,カベルゴリンが中止された患者のうち65%(95%CI:55〜74)において高プロラクチン血症が再発した.ランダム効果回帰メタ分析では,中止前のカベルゴリン量の最低値と中止の成功(高プロラクチン血症の再発なし)が相関しており(p=0.006),投与期間2年以上は関係なかった(p=0.587).中止前のカベルゴリンの投与量が最小で,腫瘍径が大きく縮小していた患者では,中止成功の可能性が最も高かった(p<0.001).

【評価】

予想された結果である.カベルゴリンを中止する前に,その投与量を十分下げることができた症例は,カベルゴリンを中止しても,その後のプロラクチン値の再上昇はなかった.言い換えれば「プロラクチンの値を見ながらカベルゴリンの投与量を減らして行って、カベルゴリン最小量でもプロラクチン値が正常範囲内に入っていれば、中止しても良いでしょう。逆に、高容量カベルゴリンを2年以上投与していたからといって、急に止めたらだめです」という、それがどうしたという当たり前の結論だが,これまで十分なエビデンスはなかった.

執筆者: 

有田和徳

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