レビュー:先端巨大症と妊娠

公開日:

2017年1月19日  

最終更新日:

2017年5月9日

Pregnancy and acromegaly.

Author:

van der Lely AJ  et al.

Affiliation:

Rotterdam Pituitary Centre, Erasmus University MC, Rotterdam, The Netherlands

⇒ 原文を読む

ジャーナル名:Pituitary.
発行年月:2016 Aug
巻数: [Epub ahead of print]
開始ページ:

【背景】

先端巨大症治療中の女性が妊娠することはあるが,その頻度は比較的低い.本稿では妊娠した先端巨大症患者の治療,薬剤別の妊娠に対する安全性についてレビューした.

【結論】

①妊娠前に先端巨大症治療を計画的に中断した報告はない.
②妊娠が判明してから継続中の治療を中断した場合,胎児に対する負の作用は報告されていない.また,妊娠中の腫瘍の増大も稀である.
③活動性あるいはコントロール不良の先端巨大症の場合,妊娠糖尿病,妊娠高血圧のリスクが高くなる可能性が示唆されている.
④ドパミン製剤,ソマトスタチンアナログ,GH受容体拮抗薬の母体・胎児に対する負の作用は報告されていない.

【評価】

本稿では先端巨大症治療中の女性に妊娠が判明した場合,薬剤の安全性がまだ確立されていないことから,治療薬の一時中断が勧められている.しかし,腫瘍体積および頭痛などの臨床症状のコントロール目的で,治療薬が中断できない場合でも,胎児・母体に対する負の作用は報告されていないとされている.
これらの見解の根拠となっている論文が,いずれも限られた症例数の研究であることに十分に配慮しておく必要があるとしても,本論文は,現実に先端巨大症患者が妊娠した場合の治療方針の決定に有用な情報を提供している.

執筆者: 

木下康之   

監修者: 

有田和徳

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