神経下垂体部病変に対する経蝶形骨洞下垂体後葉生検術の有用性

Vol.2, No.1, P.4 公開日:

2017年2月10日  

最終更新日:

2018年7月10日

【背景】

神経下垂体部には腫瘍性病変,炎症性病変など多様な疾患が生じるため,時に生検術による組織診断が必要となる.従来,同病変に対しては下垂体茎生検術が行われてきた.しかし,下垂体茎生検術は下垂体機能を悪化させるおそれがあり,このため生検術は病変を含めた下垂体茎の大きさが6.5〜7.0mm以上で行うことが勧められている(文献1, 2).
本稿では下垂体茎生検術の代わりに経蝶形骨洞手術(TSS)による下垂体後葉生検術を行った連続11例を検討した.