Empty sellaを伴う先端巨大症患者では手術による寛解率が低い

公開日:

2017年3月24日  

最終更新日:

2017年4月25日

Clinical characteristics of acromegalic patients with empty sella and their outcomes following transsphenoidal surgery.

Author:

Sasagawa Y  et al.

Affiliation:

Department of Neurosurgery, Graduate School of Medical Science, Kanazawa University

ジャーナル名:Pituitary.
発行年月:2017 Feb
巻数:[Epub ahead of print]
開始ページ:28233140

【背景】

2014年にMethaらは,empty selalr(ES)を伴うクッシング病は,手術による長期治療成績が悪く,髄液漏のリスクが高いと報告している(文献1).本稿では先端巨大症患者78例を対象とし,ESを伴う12例(15.4%)とESを伴わない66例を後方視的に比較検討した.

【結論】

ESを伴う先端巨大症患者は,ESを伴わない患者と比較して女性に多く(p=0.047),腫瘍は小さい(p=0.001)傾向を認めた.また,ESを伴う先端巨大症患者は,術中髄液漏の頻度が有意に高かった(p=0.024).術後の内分泌学的寛解率はESを伴う先端巨大症患者において低い傾向を認めた(p=0.248).

【評価】

2014年にLiuらはESを伴う先端巨大症について報告している(文献2).その中で,micro GHomaの20.3%(14/69例)にESを認め,GHoma以外のmicro adenomaにESを合併する頻度(3.9%,4/103例)より有意に高いと報告されている.本研究でも先端巨大症にESを伴う頻度は15.4%と高い.
クッシング病と先端巨大症の違いはあるが,ESを伴う症例では手術による内分泌学的寛解率が低いという点で,本稿と先述のMehtaらの結果(文献1)は同様であった.本稿ではGHomaの海綿静脈洞内進展の頻度とESの有無に関連性は認められなかったが,ESを伴う先端巨大症患者ではMRIで腫瘍が確認できないoccult adenomaが多かったことが,寛解率に影響を及ぼしている可能性がある.

執筆者: 

木下康之

メールで読みたい方はこちら

メルマガ登録する