若年者の下垂体病変に対する放射線治療は新たな脳腫瘍発生のリスクを高める

Vol.2, No.3, P.7 公開日:

2017年5月21日  

最終更新日:

2020年12月15日

【背景】

放射線照射(RT)に伴う二次性脳腫瘍の発生は,放射線治療の重篤な合併症の1つとして知られている.しかし,その発生頻度は低く,また発生までの期間は数十年に及ぶこともある.本研究ではRT群3,236例,非RT群4,927例を対象として,下垂体疾患における二次性悪性脳腫瘍と髄膜腫の発生頻度とリスクファクターを後方視的に検討した.疾患の内訳は下垂体腺腫が76%,頭蓋咽頭腫が19%.RTの内訳はconventional RT 86%,stereotactic RT 10%,ガンマナイフ 2%,その他 2%.