再発頭蓋咽頭腫に対するビタミンA誘導体トレチノインの増殖抑制効果

公開日:

2017年7月21日  

最終更新日:

2020年12月17日

【背景】

ビタミンA代謝産物であるレチノイン酸(RA)は,細胞分化,細胞分裂周期の停止,またはアポトーシスを促進する作用を有する.CRABP-II(細胞レチノイン酸結合タンパク質II)とFABP5(脂肪酸結合タンパク質5)はレチノイン酸と結合する蛋白であるが,最近の研究によれば,高いFABP5/CRABP-II比は頭蓋咽頭腫の成長に関与することが示唆され,一方,ビタミンA誘導体のATRA(トレチノイン)は腫瘍成長を抑制することが示唆されている.Li Qらは頭蓋咽頭腫再発例でこの事実を再度検証した(N= 50;再発15例,初発35例).