先端巨大症患者に大腸癌は多くない

公開日:

2017年12月20日  

最終更新日:

2018年4月18日

Complications of acromegaly: thyroid and colon.

Author:

Tirosh A.  et al.

Affiliation:

Institute of Endocrinology, Beilinson Hospital, Rabin Medical Center, Petah Tikva 49100, Israel

⇒ PubMedで読む[PMID:27631334]

ジャーナル名:Pituitary.
発行年月:2017 Feb
巻数:20(1)
開始ページ:70

【背景】

先端巨大症患者では悪性腫瘍のリスクが高いとされ,なかでも大腸癌は合併頻度の高い疾患とされてきた(文献1).
本稿では先端巨大症における甲状腺疾患と大腸疾患についての文献をレビューし報告した.

【結論】

甲状腺癌は先端巨大症患者の3.2%に認め,コントロール群(0.3%)より高かった.主に乳頭癌であった.
大腸癌は先端巨大症患者で合併頻度が高いという報告と頻度は変わらないという報告があったが、全体では先端巨大症患者では1.9%,コントロール群では1.0%であった.先端巨大症患者に大腸癌のリスクが高いという十分なデータはないという結論に至った.

【評価】

先端巨大症という発生頻度が低い疾患の母集団で,悪性疾患のリスクを調べることは難しい.しかし,最近の別の報告でも甲状腺癌のリスクは高いのに対し,大腸癌については差が認められていない(文献2).大腸癌と先端巨大症の関係は今後さらに検討される必要があるが,大腸ポリープが多いからといって,大腸癌も多いとは限らない可能性がある.
大腸癌の頻度が健常人と変わりないのであれば,大腸検査は不要かということになるが,本稿の最後では少なくとも1回は大腸内視鏡検査を行うべきとされており,一旦決定したガイドラインを変更するのにはまだエビデンスの量と質が足りないと言うことか.

執筆者: 

木下康之   

監修者: 

有田和徳

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