SSTR陽性なのにソマトスタチン誘導体が効かない成長ホルモン産生下垂体腺腫:アレスチンの関与

公開日:

2018年1月2日  

最終更新日:

2021年1月18日

【背景】

ソマトスタチン受容体2(SSTR2)が高発現していても,ソマトスタチン誘導体(SSAs:octreotideあるいはlanreotide)が効かない成長ホルモン産生腺腫が認められる(文献1,2).その理由として,腺腫のSSTR5/SSTR2比が高い,SSTR5切断型が多いなどの他,AIP,ZAC1,E-カドヘリン,RKIPの低発現などが推定されている.エラスムス・メディカルセンターのGattoらは,細胞内シグナル伝達制御蛋白の一つであるアレスチン(βアレスチン1 and 2)に注目し,SSTRならびにアレスチンの発現とソマトスタチン誘導体の効果の関係を検討した(n=32).