下垂体腫瘍の術中迅速病理診断:共焦点反射顕微鏡の利用は可能か

公開日:

2018年6月5日  

最終更新日:

2019年10月3日

【背景】

下垂体手術の術中に,正常下垂体なのか,腺腫組織であるのか迷うことはしばしばあり,施設によっては,凍結標本による術中迅速病理診断で判断を下している.ただし,凍結や薄切に時間がかかり,迅速診断の結果が出るときには既に手術が終盤ということはしばしば経験される.Barrow Neurological Institute (Phoenix)では共焦点反射顕微鏡によってこの制限を克服できないかと考え,実用可能性を検討した.11例を対象に,術中の共焦点反射顕微像,凍結切片像,手術後に染めたHE標本像をもとに,正常下垂体か腺腫組織かの判別を行った.