高齢者における非機能性下垂体腺腫手術にリスクはないか?

公開日:

2018年7月3日  

最終更新日:

2020年10月28日

【背景】

本邦では世界に先駆けて高齢化が進んでいる.脳腫瘍全国統計(2014)によると,下垂体腺腫は原発性脳腫瘍の19.3%を占める.そのうち65歳以上の割合(17.9%)は,前回の脳腫瘍全国統計(2009)の15.0%を上回り,高齢者の下垂体腺腫も増加している.高齢者の下垂体腺腫の内訳を見ると,非機能性下垂体腺腫(NFPA)の頻度が圧倒的に高い.本稿では2000年以降の高齢者NFPAに関する32編の論文をレビューし,高齢者NFPAの治療の現状を報告した.