公開日:
2018年9月22日最終更新日:
2021年1月19日【背景】
下垂体腺腫の海綿静脈洞への浸潤を予測する方法として,Knosp分類が広く用いられている.Knosp分類は簡便で有用な方法であるが,全ての症例で海綿静脈洞浸潤を予測できないことは周知の通りである.さらに,Knosp分類は本来マクロアデノーマを念頭に置いた分類であり,マイクロアデノーマの海綿静脈洞浸潤を予測する指標はまだ存在していない.本研究は径20 mm未満のACTH産生下垂体腺腫(ACTHoma)115例(平均腫瘍径7.8 mm)を検討し,造影T1WIの冠状断において腫瘍の形状が海綿静脈洞内側壁を一辺とする三角形である場合を“sail sign(SS)”と名付け,SSと海綿静脈洞浸潤の関係を検討したものである.海綿静脈洞への浸潤は術中所見で判定した.
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