下垂体移動によって下垂体機能はどうなるか:両側の下下垂体動脈凝固の影響

公開日:

2019年1月30日  

最終更新日:

2020年9月14日

【背景】

下垂体を硬膜間で遊離して上方あるいは左右に移動させることによって,鞍背-斜台から脚間槽の視野が拡大して,同部の腫瘍の経鼻的な摘出が容易になるが(文献1,2),この時に,下下垂体動脈を選択的に凝固切断しておかないと,内頸動脈からの同動脈の引き抜きによってコントロール困難な出血を来す可能性がある.本論文は,下垂体の安全な移動にとって不可欠な両側の下下垂体動脈の凝固切断が,手術後の下垂体機能に与える影響を検討した.症例は経蝶形骨洞手術で両側後床突起切除を行った脊索腫などの腫瘍20例.手術前に下垂体機能障害があった6例は省いた.