公開日:
2019年3月6日最終更新日:
2020年12月21日【背景】
頭蓋咽頭腫において肉眼的(内視鏡下)全摘出(GTR)は腫瘍の根治を意味することが多い,しかし,下垂体茎を温存したままのGTRは時に困難であり,GTRには下垂体茎を犠牲にしなければならないことが多い.GTRを目指した手術で,下垂体茎を温存した場合と意図的に切断した場合で,手術後の下垂体機能障害にどのくらいの違いがあり,再発あるいは放射線照射の必要性にどのくらいの違いがあるかを知ることは,頭蓋咽頭腫の手術戦略を立てる上で必須の情報である.コーネル大学のOrdóñez-Rubianoらは,これらを明らかにするために後方視研究を行った.対象は経鼻内視鏡手術によって摘出手術が実施された頭蓋咽頭腫患者54例.
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