内視鏡下手術は豊富な経験を有する下垂体外科医の顕微鏡下手術に対する優越性を示さず―でも彼らはもういない:TRANSSPHER研究

公開日:

2019年5月30日  

最終更新日:

2020年4月4日

【背景】

近年,下垂体腺腫の手術では完全内視鏡下手術が選択されることが多いが,顕微鏡手術に対して真に内視鏡手術が優れているのか,エビデンスは不充分である.本研究は,この点を明らかにするために実施された非機能性下垂体腺腫に対する経鼻経蝶形骨洞手術の摘出率に関する多施設前向き登録である.全国7カ所の下垂体センター(BNI,ピッツバーグ大学,シカゴ大学,セントルイス・ワシントン大学,ワシントン大学など)で,非機能性下垂体腺腫に対して実施された顕微鏡下手術82例と内視鏡下手術177例が対象となった.術者は顕微鏡下手術で4人が内視鏡下手術で11人が指定された.一次エンドポイントは術後MRIにおける全摘出.