OGTtに対する奇異反応を示す成長ホルモン産生腺腫にはGNAS変異はなく,GIPRが異所性に発現している

公開日:

2019年7月3日  

最終更新日:

2021年1月12日

【背景】

最近立て続けに,経口糖負荷試験(OGTt)で成長ホルモン値(GH)が抑制されず,むしろ上昇を示す(奇異反応)成長ホルモン産生腺腫の臨床像に関する報告がJCEM上で発表され,注目を集めている(文献1,2).しかし,血糖上昇によってGHの産生・分泌が高まる理由は不明であった.今回,フランスHageらのグループは,それが本来膵β細胞に存在するGIP(glucose-dependent insulinotropic polypeptide)受容体(GIPR)の異所性発現によるものであるという事実をつかんだ.対象は成長ホルモン産生腺腫41例(末端肥大症38例,巨人症3例).