プロラクチン値による非機能性腺腫とプロラクチン産生腺腫の鑑別には,腫瘍径毎のカットオフ値が必要

公開日:

2019年7月17日  

最終更新日:

2021年1月19日

【背景】

非機能性下垂体腺腫でも腫瘍の下垂体茎への圧迫(stalk effect)によって血中プロラクチン値が上昇することがある.その値は一般にプロラクチン産生腺腫よりは低いために,プロラクチン値によって両者を鑑別することは可能と考えられてきた.しかし,報告されているカットオフ値は38.6μg/L(ng/mL)から376μg/Lまで幅広く,実用性に問題がある.Brigham and Women病院のチームは自験の293例の下垂体腺腫症例(非機能性下垂体腺腫:217例とプロラクチン産生腺腫76例)の解析を基にこの課題に応えた.