MRIで見えないクッシング病であっても経蝶形骨洞手術が一番 vs. それは言い過ぎでしょう論争

公開日:

2019年8月6日  

最終更新日:

2021年1月19日

【背景】

ACTH産生下垂体腺腫(クッシング病)にはごく微小な腺腫が多く,術前MRIで発見出来ないことも多い.これに対するベストの治療は何か,これまで議論が続いてきた(文献1,2).グルノーブル大学のチームは,自験のACTH産生腺腫の経験を基にこの問いに応えた.対象は同大学で,1992~2018年に経蝶形骨洞手術(最初は上口唇下顕微鏡→最近は経鼻内視鏡)が施行された195例.MRI分類はマクロ腺腫:18,ミクロ腺腫:89,inconclusive:44,normal(negative):44例.術後寛解は手術後cortisol値が50 µg/L以下と定義.