公開日:
2020年8月21日最終更新日:
2021年3月26日【背景】
活動性のクッシング病(CD)では,血栓塞栓症,心疾患などのために死亡率は高く(文献1,2),またたとえ治療によって寛解が得られても死亡率は健常人のレベルにもどらないことが報告されている(文献3).では,各種合併症の罹患率(SIR:標準化罹患比)はCDの寛解によってどう変化するのか.本研究は,スウェーデンにおける住民レベルの疫学調査である.1987年から2013年までに全国疾病登録などに登録された502例のCD患者を抽出して,診療記録を後方視的にレビューした.診断前の3年間のSIRは心筋梗塞4.4,骨折4.9,深部静脈血栓症13.8と健常者に比して有意に高かった.
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