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2020年11月23日最終更新日:
2021年1月30日【背景】
癌性や非癌性慢性疼痛に対するオピオイドの使用量は世界中で益々増加している.オピオイドは視床下部-下垂体-副腎系を抑制するが(文献1,2),臨床現場でのオピオイド誘発副腎機能不全(OIAI)の有病率は明らかではない.メイヨークリニックのLiらはペイン・リハビリセンターに入院した非癌性疼痛に対するオピオイド慢性使用患者連続102例の前向き登録研究でその頻度を求めた.対象患者にスクリーニング検査(早朝コルチゾル,ACTH,DHEAS測定)を行い,異常値を呈した患者にコシントロピン(合成ACTH製剤)負荷試験を行い,血中コルチゾルの低反応(頂値<18 μg/dL)をもってOIAIと判定した.
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