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2021年2月3日最終更新日:
2021年5月29日【背景】
GH産生細胞にはソマトスタチン受容体2(SSTR2)とドパミン受容体2(D2R)が存在し相互作用しているので,それぞれの受容体に結合するキメラ・アゴニストを投与すれば,強いGH産生抑制と細胞増殖抑制をもたらすはずであり,20年前からそのようなキメラ分子に関する研究が行われてきた(文献1).しかし,第1世代キメラ分子であるTBR-760(ドパスタチン)は先端巨大症患者での臨床試験で有用性を示せなかった(文献2).
エクス・マルセイユ大学のCunyらは,第1世代の問題点を克服した第2世代キメラ分子TBR-065(文献3)のヒトGH産生腺腫とGH/PRL産生腺腫の初代培養細胞に対する効果を検討した.
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